- なぜ今、プログラミング必修化が保護者の不安を招いているのか
- 小学生がつまずきやすいポイントと現実
- ✅ ①「どの命令を先に置くか」でつまずく
- ✅ ②「どれくらいの秒数で動かすか」でつまずく
- ✅ ③「繰り返し処理を使うべきか」でつまずく
- ✅ ④「思った通りに動かない」現実の具体例
- ✅ 小学生がつまずくのは「能力不足」ではない
- 家庭では教えにくい「プログラミング的思考」とは
- 子どもが飽きずに続けられる教材の条件
- タイピング習得がプログラミング成功を左右する理由
- プログラミングを続けられる子と続かない子の違い
- 個別指導が必要とされる背景
- プログラミング必修化と大学入試の関係
- まず保護者が知っておくべき“最低限の理解”
- 家庭でできるサポートと教室を使うメリット
- まとめ:プログラミング必修化の時代に、家庭ができる一番大切なサポートとは
なぜ今、プログラミング必修化が保護者の不安を招いているのか

近年、小学校でのプログラミング教育が必修化され、「これからの社会で必要な力を育てる」と大きく期待されています。しかしその一方で、多くの保護者の間では戸惑いや不安の声が広がっています。というのも、現在の親世代は学校でプログラミングを学んだ経験がほとんどなく、「どんな内容を学ぶのか」「どれくらい理解していれば良いのか」をイメージしづらいからです。
さらに、テレビやSNSでは「プログラミングは将来必須」「遅れると大変」といった情報が飛び交い、必要性が強調されるほど“うちの子は大丈夫?”という漠然とした不安も大きくなりがちです。実際、教科書や教材も学校によって内容が異なるため、理解度が把握しづらいという悩みを抱える保護者も少なくありません。
この記事では、そんな保護者の不安をひとつずつ整理しながら、子どもがつまずきやすいポイントや家庭でできるサポートについて、分かりやすく解説していきます。
小学生がつまずきやすいポイントと現実

小学生が最初につまずきやすいのは、「論理的に組み立てる力」と「操作スキル」の両方が必要になる点です。例えばブロックをつなげてキャラクターを動かす場合でも、
・どの命令を先に置くか
・どれくらいの秒数で動かすか
・繰り返し処理を使うべきか
など、実は複数の判断が同時に求められます。
さらに、実際には「思った通りに動かないことの方が多い」という現実があります。大人でもプログラミングを始めたばかりの頃はバグと戦いますが、子どもにとってはなおさら難しいものです。そこで長い時間止まってしまうと、「もういいや」となってしまい、その後の学習に影響が出ることもあります。
とはいえ、適切なサポートがあれば、多くのお子様は“つまずき”を乗り越えることができます。むしろ、この最初の壁を突破した子はその後の伸びが大きいとよく言われます。
実際に多くの教室では、最初の壁にぶつかる子の共通点として「操作方法に慣れていない」「目的が曖昧なまま作業してしまう」という2つが挙げられます。
特に、“とりあえず触ってみる”タイプの子は偶然動いてしまうこともあり、正しい理解が追いつかずに後から混乱するケースが多いです。こうしたミスは能力の問題ではなく“環境と導き方”で大きく改善できるため、最初の段階ほど丁寧なサポートが重要になります。
✅ 小学生がプログラミングでつまずきやすいポイントと現実【コード付きで解説】

小学生が最初にプログラミングでつまずきやすいのは、
「論理的に組み立てる力」と「操作スキル」の両方が同時に求められる点です。
たとえば、ブロックをつなげてキャラクターを動かすだけでも、
- どの命令を先に置くのか
- どれくらいの秒数で動かすのか
- 繰り返し処理を使うべきか
といった複数の判断が同時に必要になります。
これは大人が思っている以上に、子どもにとっては難しいポイントです。
ここでは、実際につまずきやすいポイントを プログラムのコード例付き で分かりやすく解説します。
✅ ①「どの命令を先に置くか」でつまずく
子どもがよく混乱するのが、命令の順番です。
「右を向いてから前に進むつもり」が、順番を間違えるとまったく違う動きになります。
❌ つまずきやすい失敗例
print("前に進む")
print("右を向く")
この場合、
「前に進んでから右を向く」動きになってしまいます。
家庭では「どんな順番で動くと思う?」と一緒に予想するだけでも効果があります。正解を教えるのではなく、考えるプロセスを引き出すと理解が定着しやすくなります。
✅ 正しい書き方
print("右を向く")
print("前に進む")
✅ 解説
プログラムは 上から順番に1行ずつ実行される というルールがあります。
頭の中のイメージと、命令の順番がズレると「思った通りに動かない」状態になります。
✅ ②「どれくらいの秒数で動かすか」でつまずく
Scratchなどでは「◯秒待つ」という命令をよく使いますが、
この 秒数の感覚 も小学生が混乱しやすいポイントです。
タイマー機能のついたキッチンタイマーなどを使い、実際の“1秒”を体験させると理解が早くなります。
❌ 秒数が長すぎて「止まった」と勘違いする例
import time
print("スタート!")
time.sleep(10)
print("ゴール!")
スタートと表示された後、10秒間何も起きないため、
子どもは「固まった」「バグった」と感じてしまいます。
✅ 最初は短い秒数で試す
import time
print("スタート!")
time.sleep(1)
print("ゴール!")
✅ 解説
最初は 0.5~1秒程度 の短い時間から試すことで、
「秒数を変えると動きがどう変わるのか」が直感的に理解しやすくなります。
✅ ③「繰り返し処理を使うべきか」でつまずく
同じ動きを何回もさせたいとき、多くの子どもは繰り返し処理を使わずに、
同じ命令を何度も書いてしまう ことがあります。
普段の生活でも「同じことを何回もする場面」を探し、「これも繰り返しと同じだね」と例えると、抽象概念がつかみやすくなります。
❌ 繰り返しを使わずに書いた例
print("前に進む")
print("前に進む")
print("前に進む")
print("前に進む")
print("前に進む")
✅ 繰り返しを使った書き方
for i in range(5):
print("前に進む")
✅ 解説
最初は「同じ命令を何度も書く」こと自体に疑問を持てない子が多いです。
そこで大人が「同じことをまとめられるよ」と教えてあげることで、
繰り返し処理の考え方 が自然と身についていきます。
✅ ④「思った通りに動かない」現実の具体例
実際のプログラミングでは、
「正しいと思って書いたのに、動かない」ことが日常的に起こります。
“なぜ間違ったのか”を一緒に振り返ることで、子どもは「バグは悪いものではない」と理解できます。バグを楽しめるようになると、一気に伸び始めます。
❌ よくあるバグの例(3の倍数チェック)
number = 6
if number % 3:
print("3の倍数です")
else:
print("3の倍数ではありません")
🔴 実行結果
3の倍数ではありません
6は3の倍数なのに、間違った結果が出てしまいます。
✅ 正しいコード
number = 6
if number % 3 == 0:
print("3の倍数です")
else:
print("3の倍数ではありません")
✅ 解説
このように、
- 条件式の書き間違い
- 記号の意味の理解不足
によって、思った通りに動かないケースは非常に多いです。
子どもにとっては特に「なんで動かないの!?」と強いストレスになります。
✅ 小学生がつまずくのは「能力不足」ではない

ここまで見てきたように、小学生がつまずく原因は、
- 命令の順番
- 秒数の感覚
- 繰り返しの考え方
- 条件式のミス
といった 大人でも最初は必ず通る壁 ばかりです。
実際には、
「思った通りに動かないことの方が多い」
というのがプログラミングのリアルな現実です。
しかし、ここで適切なサポートがあれば、多くの子どもはこの壁を乗り越えます。
そして、この 最初の「つまずき」を乗り越えた子ほど、その後の伸びが大きい ともよく言われています。
家庭では教えにくい「プログラミング的思考」とは

プログラミング的思考は、「物事を分解し、順番に整理し、必要な手順にまとめる力」です。これは学校の教科にもつながる大切な力ですが、家庭でゼロから教えるのは決して簡単ではありません。
実際、保護者の方は「正解を教える」ことはできても、考え方のプロセスを丁寧に伝えるのは難しいものです。また、親子だからこそ感情的になりやすく、「どうしてできないの?」という何気ない言葉が、お子様のやる気を下げることもあります。
プログラミングは“正解がひとつではない”ため、家庭内だけでサポートしようとすると限界が出やすいのも事実です。
※考え方を言語化して伝えるには、教える側の余裕もとても重要になります。
家庭では特別な教材がなくてもプログラミング的思考を育てることができます。たとえば料理の手順を一緒に考えたり、パズルの攻略方法を相談したりするだけでも十分です。物事を順番に整理する練習は日常の中にあふれており、こうした積み重ねが後のプログラミング学習の土台になります。
子どもが飽きずに続けられる教材の条件

子どもが途中で飽きてしまう理由は「難しい」「分からない」「達成感が得られない」の3つです。この3つが少しでもそろうと、集中力が切れてしまいます。
一昔前までは“問題を解く”だけの教材が多かったですが、最近はストーリー性やキャラクターが登場する“ゲーム的な学習教材”が人気です。実際に「今日はどこまで進められるかな?」とワクワクしながら取り組んでくれるケースも多く、継続率が大きく変わると言われています。
また、ステップが細かい教材ほど「できた!」を積み上げられるので、自信が自然と育まれます。これは子どもの継続力に非常に大きな影響があります。
タイピング習得がプログラミング成功を左右する理由

| 特徴 | メリット | 子どもへの効果 |
|---|---|---|
| ストーリー性がある | 飽きにくく、先を進めたくなる | 継続力アップ |
| キャラクターが登場する | 感情移入しやすい | 集中力が維持される |
| 細かいステップ構成 | 小さな達成感が積み上がる | 自信が育つ |
プログラミングには必ずタイピングが必要ですが、「頭では分かっているのに入力が追いつかない」というストレスが学習の妨げになることがあります。これは大人でも同じで、文字を入力する動作が苦手だと、どうしても作業効率が下がります。
実際に、プログラミングの学習が思うように進まない理由として「タイピングが苦手」という声はよく挙がります。タイピングは基礎体力のようなもので、早めに習得しておくとその後の成長スピードが大きく変わってきます。
※キーボードの正しい指配置は、早めに身につけておくほど後が楽になります。
プログラミングを続けられる子と続かない子の違い

続けられる子は、「挑戦→成功→挑戦」という小さな成功体験のサイクルが崩れにくい傾向があります。成功体験が頻繁に積み重なると「もっとやってみよう」という好奇心が自然に膨らみます。
一方で、続かない子は“分からない時間が長い”“質問しにくい”“成果が見えにくい”という要素が重なりやすく、小さな負荷が積み重なってしまうことがあります。
また、続けられる子は周囲からの「見てもらえている感覚」が強い傾向があります。これは、どんな習い事でも共通する大切なポイントです。
タイピングは「最初に正しい指の位置を覚える」ことが一番重要です。位置が崩れたまま練習すると、後から修正が難しくなります。1日5分でも毎日続けると、1〜2ヶ月で大きな差が出ます。
家庭では、子どもの成果を必ず言語化して伝えることが効果的です。「今日はここまでできたね」と具体的に褒めるだけで、成功体験が明確になります。また、短い時間でも“見ているよ”というサインを出すことでモチベーションが大きく変わります。
個別指導が必要とされる背景

同じ教材を使っていても、子どもによって理解スピードがまったく違うのがプログラミング学習です。ある子はすぐに理解できても、別の子は時間をかけて丁寧に歩んでいく必要があります。
個別指導はこの“差”を自然に埋めることができます。つまずきをその場で解消できるため、習熟のズレを放置しにくいのが大きなメリットです。
さらに、個別なら「こんなこと聞いてもいいのかな?」という遠慮がなくなり、質問しやすい環境が整います。これは特に初学者にとって大きな安心材料になります。
集団授業では、全員が同じスピードで進む必要があるため、理解の遅れがあっても立ち止まりにくいという欠点があります。一方で個別指導は、子どもごとに“得意な部分”と“苦手な部分”を把握し、その場でつまずきを解消できるため、習熟度の差を最も小さくしやすい指導形態です。
プログラミング必修化と大学入試の関係

2025年から大学入学共通テストに「情報」が新設され、その中でもプログラミング分野は注目されています。もちろん小学生の段階で大学入試を意識する必要はありませんが、今後“情報リテラシー”は確実に求められる力になると言われています。
プログラミング的思考は、早い段階から触れておくことで自然と身につきやすく、中学生・高校生になった時に大きな差として現れることもあります。
もちろん小学生の段階で受験対策をする必要はありませんが、早い段階からパソコンや論理的な考え方に慣れておくことは、後の情報科の学習をスムーズにします。
特別なことをしなくても、日常的にパソコンに触れるだけで十分な準備になります。
まず保護者が知っておくべき“最低限の理解”

保護者がすべてを教える必要はありませんが、
・何を学ぶ科目なのか
・どんな力につながるのか
・どこでつまずきやすいのか
この3つだけでも知っておくと、お子様の学びへの理解が深まり、安心して見守れるようになります。
また、親が安心している姿は、子どもにとっても「大丈夫」という心理的な支えになります。
たとえば、「何を学ぶ科目なのか」については“命令を組み合わせて動きを作る教科”、“図工や算数とつながる科目”と理解しておくだけでも十分です。そして「つまずきやすいところ」は先ほどの内容を押さえておけば、子どもの学習を安心して見守れるようになります。
家庭でできるサポートと教室を使うメリット

| 家庭でのサポート | 教室を使うメリット |
|---|---|
| 自由に試せる環境を用意できる | 専門知識を持つ講師が常にサポート |
| 成功体験を褒めやすい | つまずきをその場で解消できる |
| 親子時間が増える | 進度管理を任せられ保護者の負担軽減 |
家庭でできる最大のサポートは、
・興味を否定しない
・できた部分をしっかり認める
この2つです。これは単純に見えますが、多くのお子様にとって非常に大きな力になります。
とはいえ、プログラミングは専門的な知識が求められる場面も多く、家庭でサポートするには限界があります。そのため、個別指導の教室のように“学びのプロ”が伴走してくれる環境があると安心です。
特に忙しい家庭では、進度管理やつまずきのフォローを任せられることで、保護者の負担が軽くなるという大きなメリットがあります。
まとめ:プログラミング必修化の時代に、家庭ができる一番大切なサポートとは

プログラミング教育は「将来のために必要」と言われる一方で、保護者にとっては分かりにくく、不安を感じやすい分野でもあります。しかし、実際のつまずきは“能力不足”ではなく、「順番の理解」「秒数の感覚」「繰り返しの考え方」など、誰もが最初に迷うポイントばかりです。そして、この壁は適切なサポートがあれば確実に乗り越えることができます。
家庭で重要なのは、すべてを教えることではなく「興味を否定しない」「できた部分をしっかり認める」という、子どもの成長を支える姿勢です。専門的なフォローが必要な場面では、個別指導の教室を活用することで、負担を感じずに安心して学習を続けることができます。
これからの社会では、プログラミング的思考や情報リテラシーがますます重要になります。早いうちから小さな成功体験を積み重ねていくことで、子どもは伸びやすくなり、自信を持って次のステップへ進むことができます。保護者が落ち着いて見守ることで、子どもは安心して挑戦し、成長していくのです。


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